月を食う について

月を食う を読んだ。

短歌集を読むのは初めてだったけれども、一文でこんなにも情景を想像できる世界があるのか。

もともと感性が豊かなのか。

私が普段漫然と生きている間に、日常の綺麗なものや汚いものをひとすくいして、それを伝えようとしている人がいる。

特に好感を持てるのは、自分を大きく見せようとしていないところだ。

人間らしい。

いっそ気持ちがいいくらいあけっぴろげなのだ。

ある種の憧れをもって読んだかもしれない。

自分が会うことのない異世界に近い人の頭を少し覗き見させてもらった気分だ。